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僕が本当に面白いと思うこと

社会学とお笑いと日常生活

小説のタイトルと書き出しをたくさん考えてみた

メモ

(※書きはしない)

「夏のエクリチュール
何事にも良い塩梅ってものがある。多すぎるのでも少なすぎるのでもなく、ちょうどよく物事がうまく運ぶ塩梅。そこをなぞっている限り、何も失敗しない、そのかわり大きな成功もない、そういう塩梅。誰もが、その丁度良さを少しだけはみ出したくなる時がある。

 

「踊る夜光虫」
二人のお爺さんが、今、渡り廊下で前転している。今夜は冷えるというのに。

 

「棚田のおっさん」
彼を棚田のおっさんと呼ぶ人間は僕しかいなかった。さらに言えば、彼のことを呼ぼうとする人間も僕しかいなかった。

 

「レタス」
人間なんて、どこに住もうが何をしようが、消耗する生き物だ。長い夢のあとで、私はそう結論付けた。

 

「動揺」
もしも世界に、これ以上ないというほどの悪があるとしたならば、それはどのようなものだろう。どんな人から、何を奪うのだろう。究極の悪とは何なのか。徹底した悪とは何なのか。その一つの答えを、片桐は左手に握り締めている。

 

「七つの子」
人を見た目で判断することに、どれだけの正当性があるかは分からない。私がそうするのは、ただ単にそれが私の癖になっているからだ。

 

「霊柩」
北海道の夜の海。澄み渡る空気が、遠く遠くへと灯台の明かりを運んでいく。海の揺らめきが、その光さえ揺らしているかのように見える。光というのは、本当は真っ直ぐ進むしかないものであるのに。

 

「ただ住まわぬ人々へ」
尻の穴からヨーグルトを入れた。それを機に、伊藤老人は考えることをやめた。とうとうモノとなろう、と思い立ったのである。鎖骨に塗りたくったオリーブオイルが怪しく光って見せた。今夜は雨になると、伊藤老人に教えた。

 

「17」
僕はこれまで、あの子の奴隷になるために出来る全てのことをやってきた。それでなお無理なのだから、やはり僕はあの子の奴隷なのだ。

 

「右折禁止区域」
エネルギーを吸収する。エネルギーを発散する。生き物の為すことは、ひとえにそのどちらかである。

Taiki Obonai 2014-